逆境を乗り越えた先にあったもの

私達が結婚式をあげたのは、2011年7月のことです。場所は宮城県仙台市。
2010年から予約をしていましたし、身内のみの挙式披露宴のつもりだったので、春頃から準備を始めることになっていたのですが、3月にあの大震災が起こりました。
結婚式場は都市部だったので、津波の被害はありませんでしたが、建物そのものに被害があったようです。私達も家や人的な被害はありませんでしたが、精神的に落ち込んでいましたし、私の両親が遠方に住んでいて、飛行機を使う予定でしたので、水没して機能しない飛行場に愕然としました。

電気や水道などのライフラインが復活して、スーパーでも並ばずに食べ物が買えるようになった4月の終わり頃、担当の方と連絡を取り、打ち合わせの日取りを決めることに。
当時は式場の被害状況が分からなかったので、そこで挙式が行えるかどうか確認したところ、「大丈夫です」という力強い返事でした。
連休明けの打ち合わせでも、私達のことを気遣っていただき、暗かった気分が明るくなるようなプランを色々と提案していただきました。こんな時だからこそ、両家にとって新しい出発は明るいものにしたい。私達も限られた時間と予算の中で何が出来るのか、色々と考えて相談していました。
そして、挙式当日。式場の外観は工事中だったのですが、内部は全く問題ありません。私達が式をあげた日は、大安の土曜日ということで元々予約で混み合っていたのですが、当日も最後までスタッフの方や招待客の方が多く出入りしていました。恐らく誰もキャンセルすることはなかったのでしょう。明るいことは自粛というムードがまだ少し残っていた時期だったので、嬉しくなってしまいました。
挙式も披露宴も、プロフェッショナルなスタッフの皆さんの力をかりて、滞り無く進みました。両家の家族と夫の友人数名を招待していたのですが、満足してもらえたようで一安心です。
そして私も、半日ですがお姫様のような気分を味わうことが出来ました。あれだけの人の手をかりて綺麗にしてもらえたこと、親に自分の晴れ姿を見せられたこと、夫婦として新しいスタートを無事に迎えることが出来たこと、全てに感謝しています。
震災という、私達ではどうしようもない逆境がありましたが、多くの人の力でそれを乗り越え、素敵な結婚式をあげることができました。写真を見る度に、あの時はこうだったなぁと楽しい思い出が蘇ります。いつか、娘にも、こんなことがあったんだということを、夫と二人で話して聞かせてあげたいなと思っています。

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